6代目R30までライトバンの設定があった日産 スカイラインですが、2代目途中までのプリンス時代には『スカイウェイ』として独立車種でした。また、初代には歴代唯一のピックアップ(ダブルキャブ)も存在するなど今からすれば興味深いラインナップでしたが、プリンスが日産へ吸収合併されて以降はスカイラインバンと名を変え、優美なスカイウェイの名は消滅してしまったのです。 初代プリンス スカイウェイ ライトバン / 出典: プリンス・セダン派生商用車の後継として登場した初代スカイウェイ 初代プリンス スカイウェイ ピックアップ / 出典: 第2次世界大戦後、進駐軍によって統制物資に指定されたガソリンの入手が困難な時代に、電気自動車『たま』シリーズで乗用車市場へ進出した東京電気自動車(後にたま電気自動車、立川飛行機の後身)でしたが、朝鮮戦争の影響で鉛バッテリーの価格が急騰。 さらにガソリンの統制が解除されて電気自動車の優位性が失われたため、社名がコロコロ変わるなど紆余屈折を経て『プリンス』ブランドでガソリン車への転換を図ります。 そして乗用車プリンス セダンと商用車プリンス トラック/ライトバン/ピックアップを1952年から発売するも、ライバル他社が乗用車ベースのライトバンやピックアップを発売すると、プリンス セダンをベースとして1956年にプリンス コマーシャルバンとプリンス コマーシャルピックアップを発売。 初代スカイラインが発売されて(1957年)以降もしばらく販売されていましたが、1959年にようやく商用車のベース車もスカイラインへ切り替わり、初代『スカイウェイ』が登場しました。 このような経緯で開発されたため、初代スカイウェイは先代車同様にライトバン(ALVG系)と、ダブルキャブのキャビン後方へ独立トランクの代わりに荷台を設けたピックアップ(ALPE系)の2種類をラインナップ。 プリンス セダンから継承した1.5リッター直列4気筒OHVエンジンやフロントがダブルウィッシュボーン、リヤがド