図:脳はグルコースとケトン体をエネルギー源として利用できるが、糖質を十分に摂取している間はケトン体は産生されないため主にグルコースがエネルギー源となる。(左図)グリコーゲンは肝臓(~100g)と筋肉組織(~400g)に貯蔵されており、半日から1日程度の絶食では、まず体内に貯蔵されたグリコーゲンが分解されてできるグルコースと、グリセロール(脂肪組織に貯蔵された中性脂肪がリパーゼによって脂肪酸とグリセロールに分解されて産生される)や筋肉組織から遊離される糖原性アミノ酸(TCA回路に入って糖産生に利用されるアミノ酸)から肝臓で糖新生によってグルコースが産生されて脳のエネルギー源となる。(右図)絶食が数日以上におよぶと、脂肪組織から遊離した脂肪酸の分解(β酸化)が亢進し、肝臓でケトン体の産生が増え、血中のケトン体...385)ケトン体の健康作用と抗がん作用