川和保育園の園庭です。 1 え〜〜これが保育園! と、思うでしょうね。 そんなに広い園庭ではないのですが、 卒園記念に植えた木々が育って、今では森のよう。 2 夏になると、「おやじの会」が集まって園庭の真ん中に池を作ります。 電柱を2本重ねて4周に置き、防水シートを敷く。 それを土で隠して出来上がり。 けっこう大変な作業だけれど、父親にとっても楽しみの一つとなっている。 この池をカヌーに乗った子供たちが遊ぶ。 楽しそうだなあ。 3 川和保育園は、 横浜市の都筑区にある。 周囲にはまだぽつぽつと農地も残る、が次第に建て込んできている。 そんな郊外にある。 庭の木々が大きく育ってきたおかげで、 夏の暑い日には周囲より3度は気温が低いのではないか。 園庭は気持ちよく涼しい。 さらに、ネットを張り日陰を増やし、紫外線を和らげている。 木々の葉やネットやよしずが、細かい影を地面に落とし、美しい。 その光と影の中で子供たちが、楽しそうに遊んでいる。 4 夏の遊びはなんといっても、水遊び。 池や水路の他にも大小のプールがあり、子供たちが歓声を上げている。 5 6 このFRPのプールは冬には水を抜いてそのまま別の遊び場になる。 「コンクリートのプールなんか、とんでもない!」 と寺田園長は言う。 固すぎて怪我のもとなのだ。 川和の園庭には、一見すごく危険そうな遊具が置かれているが、一つ一つが園長の経験の中で淘汰され生き残ってきたモノたちなのだ。 7 石垣の上に小さなログハウスがある。 そのなかは、子供たちのままごとの部屋。 そこへ行くには、石垣をよじ登らなくてはならない。 階段などはどこにもない。 年少の子供にとっては、いつか自分も上りたい、が憧れ。 一生懸命登ろうとして、途中で怖くなって泣いている子。 途中から滑り落ちてしまい、泣いている子。 どうしても登れなくて、悔しくてしょうがない子。 自分で自分にいきどおりを感じている子供。 すごく、いいなあ。 8 ログハウスの中はこんなにかわいい! この園には、危険がいっぱいあるが、致命的な怪我は起きない。 この石垣の上から落ちる子は皆無だ。 「自分の力で登った子は決して落ちない」と、寺田園長は確信している。 同時に寺田園長のきめの細かい配慮もある。 高いところの下の地面は、砂が敷いてあったり、 土の下にクッションを埋めて衝撃を和らげるような工夫もしている。 他にも空中ロープウェイは、子供がロープにぶら下がって 3メートルの高さで園庭を縦断する。 これもまた年長組に入る通過儀礼になっている。 9 川和保育園はモンテッソーリ教育の影響も受けている。 園舎内には、さまざまなコーナーが作られ、コーナー保育が行われている。 一般にコーナー保育はなかなか上手く運営出来ない例が多い。 しかし、川和では成功している。その要因の一つに、 外部にもコーナーが展開して外遊びと一体的になっていることだ。 絵本のコーナーが庭の板デッキにつくられている。 遊び疲れた子が、涼しい木陰で絵本を読んでいる姿はほほ笑ましい。 10 11 創作のコーナーもこのようによしずの陰の下に作られている。 光と影が作る素晴らしいアトリエだ。 12 外の大工コーナー。 ナイフ、トンカチのほか自転車や火なども含めて、 さまざまな道具を使いこなす事も、園のテーマ。 13 きれいな水の流れる小さな水路が園内を巡っている。 14 自由でのほほん。 15 遊具の下にヤギやアヒルがいる。 現代の都市が排除した、しかし人間にとってなくてはならないもの。 それを保育園が最後のとりでとなって守っている。 緑と水、そして小動物。 16 季節の行事もそう。 お正月、節分、ひな祭り、端午の節句、お盆、月見、クリスマス・・・・ 家庭からどんどん消え逝くもの、保育園が守っている。 17 柔らかくてやさしくて、美しい空間のおかげで子供たちも幸せだ。 そしてその親たちも一緒に楽しくなっている。 川和保育園は、ニッポンの希望です。 18 ↑ blogランキングに参加しました。 お気に入りいただけましたら、クリックお願いします。